選択と集中

富士市の中小企業診断士の髙橋祐貴です。

みなさんは、「選択と集中」という言葉を知っていますか?

経営において何をやって何をやらないかを選択して

ヒト、モノ、カネ、情報といった経営資源を集中させることです。

中小企業では、経営資源が特に乏しく、

日本経済が衰退する中で競争力を保つには、

選択と集中を意識することが重要です。

商品メニューが多すぎ?

さて、

私は人並み以上に食いしん坊です。

飲食店で食事をすることが好きです。

そん私が飲食店に入ると、

メニューが多すぎて何が何だかわからない状況が多くあります。

その店のイチオシや売れ筋が何なのか、

何を注文すればよいのか、

食を楽しみたい食いしん坊の私にとっては、

店が進める、これだ!

というものが欲しいのです。

選択と集中、飲食店を例にとると、、、

メニューの多さは飲食店で顕著にみられます。

ラーメン屋だったら、しょうゆ、みそ、とんこつ、ギョーザ、チャーハン、、、、、、

定食屋だったら焼肉定食、唐揚げ抵触、焼き魚定食、野菜炒め定食、とんかつ定食、、、、、

喫茶店だったら、アイスコーヒーにかかわるメニューだけでも10種類くらいはあります。

つまり、顧客の期待にこたえるがために、

もしくは、自社の売上を伸ばそうとメニューを幅広くして、

質、提供時間、原価のどれをとっても、

中途半端になってしまっているのです。

言い換えると、どのメニューも魅力的ではない、

差別化されていないということになってしまいます。

ラーメン二郎から学ぼう

みなさんは、「ラーメン二郎」を知っていますか?

写真の通り、ラーメン二郎といえば

超大盛が通常のラーメンサイズです。

特徴は、極太麺、アブラが濃い、

ヤサイが山のように盛ってある、ブタ(チャーシューのこと)が大きい、

つまり、すべてが一般的なラーメンと比べて規格外の通称「ブタ」という食べ物です。

【出典:ラーメン二郎 野猿街道2 公式ツイッター】

選択と集中のお手本です。

次の章で解説します。

メニューはラーメンとつけ麺の2つのみ

ラーメン二郎から言えることは、

「選択と集中」が徹底されています。

お腹を空かせた学生や若者に、

がっつりとお腹いっぱい食べてもらいたい。

そのほかのメニューはいらない。

一般的なラーメン店にあるギョーザ、チャーハン、ビールもありません。

店は、「ブタ」に経営資源を集中できます。

経営資源を「ブタ」に集中した結果、

おいしい「ブタ」が極まり、

客が「ブタ」に集まり行列を作り、

他店には模倣困難な「ブタ」ができ、

ラーメン店として強烈な差別化=競争優位ができるわけです。

何をやらないかを決めよう

選択と集中では、何をやる!

というよりは、

これはやらない!!

と決めたほうが取り組みやすいのではないでしょうか。

「それでは店が成り立たないよ」という声が聞こえてきそうです。

しかし、2:8の法則(パレートの法則)にあるように、

20%のメニューで全体の売上高の80%を占めていることはありませんか?

つまり、その20%に資源を集中すれば、

より良いメニューやサービスが提供でき、

差別化できるのではないでしょうか。

経営には理論がある

選択と集中というように

経営には多くの理論があります。

経営理論は机上の空論となってしまいがちですが、

理論を理解したうえで、

自社に合ったやり方で実践してみてはいかがでしょうか。

経営理論とロジカルな考えをもとに自社なりの意思決定ができるようになります。

ロジカルでないと抜け漏れダブりがあり、

経営資源を有効に機能させることができません。

中小企業は、

選択と集中を実践していきましょう。

以上、富士市の中小企業診断士、髙橋祐貴でした。

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