遺言書保管制度を利用して自筆証書遺言を安心保管しよう

こんにちは、静岡県富士市の行政書士、高橋なつきです。

先日、お客様にご依頼いただき、遺言書保管制度を活用し、自筆証書遺言を作成いたしました。

本日は、この手続きについて、詳しくご紹介したいと思います。

遺言書保管制度とは

遺言書保管制度は、遺言を安全に保管し、遺言の真正性を守るための仕組みです。

自筆証書遺言は、自分ひとりで作成することができるため、手軽な一方

「改ざんの恐れがある」

「せっかく作成した遺言書の存在を、家族に知られずにそのままになってしまう」

などといった懸念がありました。

しかしながら、遺言書保管制度を利用することで遺言書を法務局が保管してくれますので、紛失や改ざんの恐れはありません。

また、作成者が亡くなった際には遺言書の存在を相続人へ通知してくれますので、相続人に遺言書の存在が知られないという心配もありません。

このように、遺言書保管制度は、従来の自筆証書遺言の持つデメリットを解消する制度です。

遺言書を書きたいけれど、保管のことや真正性の確保に不安を感じる方にとって、心強い選択肢となります。

(制度について、詳しくは遺言書保管制度に関する法務局の案内をご覧ください。)

(法務省:自筆証書遺言書保管制度 (moj.go.jp)より)

手続きのながれ

遺言書保管制度を利用する際の手続きの流れは、以下の通りです。

① 遺言書を作成する

文案を考え、遺言書を作成します。

保管制度を利用するには、自筆証書遺言である必要がありますので、遺言書のすべてを自筆で作成します。(※財産目録を添付する際は財産目録はPC作成も可。)

なお、保管所で保存できる遺言書には、書式が決まっていますので、遺言書を作成する際はご注意ください。

03 遺言書の様式等についての注意事項 | 自筆証書遺言書保管制度 (moj.go.jp)より)

遺言書作成上の注意

  1. 内容の変更・追加がある場合は,その場所が分かるように明示して,変更・追加の旨を付記して署名し,変更した場所に押印してください。
    ※変更・追加等がある場合には,書き直すことをおすすめします。署名及び押印が必要です。押印は,認印でも問題ありませんが,スタンプ印は避けてください。
  2. 遺言者の氏名は,住民票や戸籍の記載どおりに記載してください。ペンネーム等の公的書類から確認できない記載は不可です

② 保管手続きの予約をする

遺言書ができたら、次に手続きを行う遺言書保管所の予約をとります。

遺言書の保管申請は、次の3つのいずれかを担当する遺言書保管所であればどこででも可能です。

ご自身にとって一番便利な遺言書保管所を選んでください。

  1. 遺言者の住所地
  2. 遺言者の本籍地
  3. 遺言者の所有する不動産の所在地

上記の管轄地の確認は、法務省HPで確認できます。

予約方法は次の2種類です。

・法務局手続き案内予約サービスの専用HPでの予約(24時間365日いつでも利用可能です※メンテナンス時除く。)

法務局手続き案内予約サービスの専用HPはこちら(外部サイトへ移行します)

・予約を取りたい遺言書保管所(法務局)へ電話又は窓口にて予約

※平日8:30~17:15まで(土日祝日、年末年始を除く)の間に直接窓口または電話にて予約をします

私は今回専用HPから予約を取りました。

HPに必要事項を入力し送信すると、折り返し保管所の担当者より連絡がきて、当日の注意事項、持ち物などの確認を行います。

その際、確認や登録手続きに2時間程度かかるとの説明もあります。

実際、私たちが利用した際には、確認・登録手続き含め、受付~保管証受け取りまで3時間ほどかかりました。

最初の案内では、2時間程度かかるとアナウンスされていましたが、実際にはそれ以上の時間を覚悟する必要があります。

かなり長い時間かかることが予想されますので、予約訪問時にはその時間を過ごすための本やタブレットなどがあるといいと思います。

(保管所によっては途中退席などができる場合もあると思いますので、予約の際に確認してみるといいかもしれません)

ちなみに、今回はお客様と待ち時間中に趣味の話(ファッションや野菜を育てる話)がたくさんできたので、とても楽しいひと時でした^^

③ 保管手続き

予約した日時に保管所へ訪問します。

手続き時には、担当者さんが1名ついてくれ、遺言書保管制度に関する説明と、申請書の作成をサポートしてくれます。

なお、遺言書保管制度を利用するには申請書を作成する必要がありますが、この書式は事前にHPから取得・することもできます。

事前に作成しておくと手続きがスムーズです。(参考:遺言書の保管申請書(PDF)

保管所の担当者さんは、書式で定められた余白や署名、ページ数などの体裁をその場で確認してくれます。

※保管所では、遺言書の書き方の指導や持参した遺言書の内容の審査は行いません。

形式面での確認が完了しますと、登録作業に入ります。先述したとおり、この手続きには一定の時間がかかりますので、スケジュールには余裕をもっておくことをオススメします。

④ 保管証の受け取り

すべての手続きが完了すると、保管証が発行されます。

この保管証には保管番号が記載されています。

この保管番号は保管申請の撤回、変更の届出、をするときや、相続人等が遺言書情報証明書の交付請求するときに使用することがありますので、

大切に保管してください。

また、家族に遺言書保管制度を利用していることを伝える際に、保管証のコピーを渡すなどしていただいても良いと思います。

費用について

遺言書保管制度の利用には、印紙代3900円がかかります

公正証書遺言の場合は、相続財産の価額により変動しますが、相続する財産が1000万円の場合では23,000円の手数料がかかりますので、

公正証書遺言よりも費用面の負担が少なく遺言を作成し、保管してもらうことができます。

まとめ

遺言は、ご自身の大切な財産や想いを遺すための大切なステップです。

遺言書保管制度を利用して、安心して遺言を残す方法を知ることは、将来に備える上で非常に重要です。

興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。私たちがお手伝いさせていただきます。

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

静岡県富士市の行政書士、高橋なつきでした。

次回もお楽しみに!

こちらの記事もご覧ください↓

【遺言・相続】自筆証書遺言保管制度について

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