令和5年1月から建設業許可の電子申請が始まります

こんにちは。静岡県富士市の行政書士、髙橋なつきです。

本日は、

令和5年1月から開始される、建設業許可申請及び経営事項審査の電子申請についてお話していきたいと思います。

建設業許可等電子申請システムについて(国土交通省)

建設業許可や経営事項審査について、これまでは書類での申請のみであり、申請者は申請先の行政庁へ出向き、書類を提出する必要がありました。

人によっては提出する書類が段ボール数箱分になる、、、なんてこともままあり、申請準備・審査の手続きが申請者側にも、許可行政庁にとっても大きな負担となっていました。

電子申請になると、これまで書類を揃え、許可行政庁へ出向いていたものが、インターネット上で申請ができるようになりますので、使いこなせれば便利になりそうです。

近年はコロナウイルス感染症の流行もあり、非対面で申請できる環境を整備するニーズはさらに高まっていますよね。

ただ!人によっては

「パソコンの操作で申請するなんて・・・不安すぎる!」

「パソコンなんて使いなれていないし、余計に時間がかかっちゃうよ~」

という不安を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか?

私も同じです(笑)

使えれば便利なんですけどね!

慣れるまでは四苦八苦しそうですが、これも勉強!これからの申請方法について、学んでいきましょう。

では、スタート!

電子申請はこんな流れで進んでいく

まず、建設業許可・経営事項審査をインターネット上で申請するためのながれについてです。

申請者は、インターネット上で「建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP:ジェイシップ、といいます)へアクセスし、必要な書類を作成し、システム上で申請まで行います

申請をすると、他省庁のもつ情報(納税情報・法人登記簿情報など)とデータ照合→手数料納付→許可行政庁審査→許可又は経営事項審査結果の公表

という流れで手続きが進んでいきます。

国土交通省 不動産・建設経済局 建設業課「建設業許可・経営事項審査電子申請システムについて」(令和4年11月)より

これ、今まで通りに手続きをする場合は、

①申請書類の作成

②納税証明書の取得(財務事務所)

③法人登記簿謄本の取得(法務局)

④申請(許可行政庁)

といった具合に、少なくとも3か所直接出向いて必要な書類を取得したり、提出する必要があったわけですが、このシステムを使うと自宅にいたままこれらの手続きができるようになるわけです。(※)

※事業税について・・・現時点(2022年11月)では、連携調整中のため、しばらくは窓口で証明書取得→申請書に添付という取扱いになるかもしれません。

電子申請になるメリット

建設業許可や経営事項審査がインターネット上でできるようになるメリットは一言でいうと

「手間が省ける」

ということにつきます。

細かく4つにわける

1)直接出向くことなく申請ができるので、時間や手間を節約できる

→いままで開庁時間に直接書類を提出しに行く必要があり、場所によっては申請に丸一日かかってしまうケースもありましたが、

会社や自宅など、インターネット環境が整っていればどこでも申請でき、時間や手間が大幅に短縮できるようになります。

2)書類の添付が不要となるものもあり、別途書類取得のための手続きの手間を採らなくてもよくなる

→申請に必要な添付書類(法人登記簿謄本、技能者資格者証、国税情報)などについて、法務省や国土交通省、国税庁等とのデータ連携を行うことで、当該書類の取得や添付が不要となります。

3)外部データを取り込んだり、前回申請データを再利用でき、入力の手間が省ける

→外部のアプリケーションで作成したデータの取り込みや前回申請データを利用した申請書類の作成ができ、入力の手間が省けます。

4)簡単な入力ミスなどをシステム上でチェックできるようになり、ミス対応の手間が省ける

→システム上では、簡単な記載間違いをチェックしたり、自動計算が行われるため、ケアレスミスなどへ対応する手間が省けます。

という点で、便利になるわけですね。

電子申請導入にはGビズアカウントとe-tax登録が必要です

手間が省けるという観点からメリットも多い電子申請ですが、利用のためには事前準備が必要です

それが、Gビズアカウントe-taxの登録です。

Gビズアカウント、e-taxどちらも利用の際には登録が必要です。

なお、いままで利用した経験があり、すでに登録が済んでいる方は再度の登録は不要です。

Gビズアカウントとは、補助金の申請や社会保険手続きなどの行政サービスをオンラインで完結するために必要な認証システムです。

持続化補助金などを申請された方は、すでにお持ちの方も多いかもしれませんね。

Gビスid HP画面(GビズID | Home (gbiz-id.go.jp)

建設業許可・経営事項審査をオンラインで行うためには、Gビズアカウントの中でもプライムIDを取得する必要があります。

プライムIDを取得するためには、メールアドレス、印鑑登録証明書などを準備して申請を行います。

「Gビズidクイックマニュアル」より抜粋
QuickManual_Prime.pdf (gbiz-id.go.jp)

GビズIDを取得するには、3週間程度時間がかかります。

電子申請受付開始と同時に申請をする予定のある方は、お早目に登録しておくことをオススメします。

また、申請の際にデータ連携で国税情報を取得し、書類の添付を省略する場合には、事前にe-taxの登録をしておく必要があります。

e-taxは確定申告などでお世話になっている方もいるでしょうか

【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス) (nta.go.jp)

個人事業主の場合はマイナンバーカードがあれば簡単に手続きができます。こちらも事前にご準備しておくことをオススメします。

まとめ:電子申請でますます便利になるかも?事前に準備をお願いします

今回は、令和5年1月から始まる建設業許可・経営事項審査の電子申請について触れてきました。

上手に活用すれば便利になりますが、ご利用にはGビズidとe-taxへの登録が必要です。

電子申請の検討をされている方は、上記のシステム登録をお早目に行ってくださいね。

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

行政書士の髙橋なつきでした♪

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